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おひさま 第79号~ 当院での発達外来 / 花粉症について ~



葛西先生のお話【当院での発達外来】

 慢性的に予約待ちの時間が長くなって大変ご迷惑をおかけしています。自身発達外来ではどのように診察をしているのか、簡単に紹介させていただきます。他のクリニックや病院の発達外来と異なっている面も多々あるとは思いますが、以下のような流れで診療をおこなっています。
 初診では詳しくお子さんの様子を確認するために1時間程度の枠を確保しています。まず、診察室に入ってくるお子さんの様子や行動をなにげに観察します。「視線は合うか」「じっと姿勢良くイスに座っていられるか」、「イスでクルクル回るような行動がないか」、「診察室で周囲が気になり落ち着きのない様子はないか」、「お子さんと親御さんの関係性の様子はどうか」など・・・。3-5才くらいからは年齢に合った挨拶や質問をお子さんにしてみます。「おはよう・こんにちは」、「○○ちゃんいくつかな?」、「なに幼稚園?なに保育園?なに小学校行っているの?」、「なに組さん?何年何組?」、「○組の先生は?担任の先生は?」などなど。その時の反応、行動、様子などから、発達の特徴の有無がなんとなくわかります。そして親御さんから、家族構成、養育環境、家族歴、家庭・集団生活での様子や困り感、更に生まれてから現在に至る発達歴を事細かに確認していきます。お子さんの情報などから、発達障がいのお子さんにみられがちな、特徴や症状が今までにどの程度認められるのかを確認していきます。
 よく見られる症状としては、赤ちゃんの頃育てにくかった、夜泣きがひどくなかなか寝てくれなかった。健診で言葉や発達の遅れを指摘された。癇癪がひどい。こだわりが強い。ものを並べて、一人で集中して遊んでいる。スーパーでよく迷子になる。感覚が敏感などなど・・・。
そのあたりを踏まえ必要に応じて後日発達の検査などをおこないます。最終的に様々な情報を総合的に考えて診断させていただきます。
 診断に関しては、お子さんが受けられる支援、手帳の取得、園での加配・補助の先生の配置、学校での通級指導教室や支援学級の利用などメリットがあれば診断をつけるようにしています。支援の必要が少なく、日常生活・集団生活で困り感が少なければ、診断を一時保留するような「発達の特徴をもったお子さん」として経過をみつつ、親御さんにはお子さんとの関わり合いに気をつけていただきます。幼児期までは定期的に半年ぐらいで様子を診ていきます。その時の必要に応じて、療育やリハビリを提案させていただきます。学童期は投薬をしているお子さんは定期的に受診されます。そのほか定期的に相談をされるお子さん、困った時相談がある時に再診されるお子さんなど様々です。御相談の時も可能な限りゆっくりと相談できる枠を設けています。

スタッフコラム【花粉症について】

 2023年の花粉飛散予測では、スギ花粉は2月上旬から飛散開始します。来院される患者様の中でも、花粉症の症状が出始めたお子様がちらほらみえるようになりました。
 スギ花粉の飛散ピークは、3月上旬から中旬の予想です。スギ花粉が終わると、ヒノキ花粉が飛び始めます。ヒノキ花粉の飛散ピークは、4月上旬から中旬の予想です。飛散量は、前年比と比べて東海では、どちらも非常に多く飛ぶと予想されています。
 花粉症の主な症状として、鼻水・鼻詰まり・くしゃみ・目の痒みです。アレルギーの治療として、内服薬・点鼻薬・点鼻薬を処方します。また、スギ花粉では、舌下免疫療法といって、スギ花粉のエキスを含んだ薬を一日一回舌下に投与して少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていく治療法があります。治療期間は3~5年程かかります。スギ花粉の飛散時期は、治療を始めることができないので、花粉の時期が落ち着いてから治療を始めます。スギ花粉にお悩みの方は一度ご相談ください。
 また、症状がある場合子どもにとっては集中力の低下や睡眠不足など、学校生活や学業に影響を及ぼす可能性もあるため、日常生活でも対策をすることが大切です。

日常生活における対策として、
・花粉の飛散量が多い日は洗濯物を室内に干す。
・外出時、マスク・眼鏡・帽子など装着する。
・帰宅時、衣服や髪についた花粉をよくはらう。
・手洗い・うがい・顔を洗う。
・こまめに掃除をおこなう。


家族みんなで花粉を持ち込まないよう対策をして、子どもから花粉を遠ざけてあげましょう。