おひさま 第20号~スギ花粉症の舌下免疫療法/子どものストレス~
おくむら先生のお話【スギ花粉症の舌下免疫療法】
スギ花粉症はスギ花粉が原因でおこるアレルギー疾患で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状がでます。花粉症の治療は、主に抗アレルギー剤の内服、点鼻、点眼ですが、皮下免疫療法、舌下免疫療法といった、減感作療法もあります。これはスギ花粉のエキスを少量ずつ注射もしくは、内服することによって、からだをならし、症状を和らげ、体質を改善する治療法です。ここでは舌下免疫療法を紹介します。
治療期間は3年ほどです。治療を開始すると、1年目から徐々に症状の改善が感じられ、3年目になると今まで飲んでいた抗アレルギー薬がいらなくなるくらい改善します。ただ、すべての方に同じように効果がでるとは限らないので、どのくらいの効果がでるかは、やってみないとわかりません。また効果は一生つづくわけではなく、7年以上たつと再び症状が出てくる可能性がありますが、再度舌下免疫療法を行うと、また改善します。近年花粉症が低年齢化しており、10歳前でも花粉症を発症することを考えると、長い人生、毎年症状に悩まされ、薬を飲み続けることを考えると、減感作療法で、症状が軽くなり、抗アレルギー剤を服用する期間が減るのは、意味があると思います。以前はスギ花粉症と確定診断された12歳以上の方しかこの治療ができませんでしたが、最近、12歳以下のお子様もできるようになりました。スギ花粉のエキスはシロップタイプと、舌下錠といってラムネのように口の中で溶けるタイプがあります。いずれも1日1回舌下に投与します。
初回はアレルギー反応が起きないかどうか、クリニック内で内服していただき、30分以上様子をみさせていただきます。それで問題なければ翌日から自宅で内服していただき、1~2週間かけて徐々に増量していきます。最初舌下がはれたり、痛くなる副作用がでるかたがみえますが、続けていくうちに改善していきます。
この治療法はスギ花粉が飛んでいる時期には開始できません。気になる方はスギ花粉の飛散が落ち着いた頃、相談におこしください。
この治療法はスギ花粉が飛んでいる時期には開始できません。気になる方はスギ花粉の飛散が落ち着いた頃、相談におこしください。
スタッフによるコラム【子どものストレス】
段々と暖かくなり、そろそろ桜も開花…春の訪れがやってきました!春は出会い、別れなど新たな環境へ踏み入れていく季節であり、ストレスが溜まりやすい時期でもあります。
乳幼児期(0~5歳)のストレス
離乳・スキンシップ不足・愛情不足・兄弟喧嘩・入園・初めての集団生活 など
小学生(6~12歳)のストレス
入学・進級・通学・学校行事・決まった時間座り続けて勉強すること
重いランドセルを背負うこと・友達、先生との関係・成績不振 など
重いランドセルを背負うこと・友達、先生との関係・成績不振 など
中学生(13~15歳)のストレス
第二次性徴・友人、先輩との関係・部活動・反抗期・受験勉強・進学への不安
異性とのつきあい・厳しい校則 など
異性とのつきあい・厳しい校則 など
家庭でのストレス
他の子との比較・習い事・ゆっくり遊ぶ時間が無い など
※お子さまにこんな症状出ていませんか?こんなサインが出ていたらストレス度に要注意!
気遣いのできる子、頑張りすぎる子は特にストレスを溜めやすい傾向にあるので注意!
〈身体に出るストレスサイン〉
腹痛・下痢・頭痛・吐き気・夜泣き・おねしょ・倦怠感・咳など
〈行動に出るストレスサイン〉
不登校・怒りやすい・摂食障害・吃音・爪かみ・嘘をつく・チック症状など
※子どものストレスの解消法は…?
- たくさん向き合って話す→ 些細な会話でも毎日たくさんしゃべる習慣を!
- 好きなことを思う存分させる→ 好きなことだと没頭出来てリラックス!
- 思いっきり外で遊ぶ→ 身体を動かすとストレス発散になり、気分が晴れます!
- スキンシップをたくさんとる→ ギューッとハグを!
- 子供の意見を尊重しながら環境改善→話を聞いて子どもの立場で気持ちを考えてあげたり、習い事を減らしたりするのも一つの手
子どもも大人と同様ストレスを抱えて生きています。経験が少ない分、どう対処していいかわからない為些細な事でも大人以上にストレスを感じることもあります。その状況から抜け出す方法があるという事を伝える事で、将来自分を追い詰めることも少なくなり、自分でどう対処しようかと考える力が身に付くと思います。子どもの小さなSOSを見逃さないようにしましょう!
- カレーのスパイスはストレス改善、バナナは心の安定を、ヨーグルトは心理的苦痛を減らしてくれる成分が含まれており効果があるとも言われているようです、ぜひお試しください。