おひさま 第14号~おたふくかぜ/子どもの食環境について~
おくむら先生のお話【おたふくかぜ】
昨年よりおたふくかぜが流行しています。ワクチンを接種していないお子様はもちろんですが、ワクチンを1回接種している保育園・幼稚園・小学生のお子様もおたふくかぜを発症しています。1回ワクチンを接種しただけでは、年数がたつと抗体が下がってしまうか、なくなってしまうため、接種歴のあるお子様も、おたふくかぜにかかってしまいます。このため当院では数年前より、おたふくかぜのワクチンを2回接種するようおすすめしています。
おたふくかぜはムンプスウイルスに感染することにより耳下腺が腫脹する病気です。2~3週間の潜伏期の後に、両方またはどちらかの耳下腺がはれてきます。熱はでることもありますが、でないこともあります。1~2週間で腫れはひいて治りますが、特別な治療法はなく、痛みが強ければ痛み止めを使用して、治るのを待ちます。
おたふくかぜには多くの合併症があります。髄膜炎、脳炎、膵炎、難聴などがあり、その他男性は睾丸炎、女性は卵巣炎を合併することもあります。よく女の子だからおたふくにかかってもいいといわれる方がみえますが、女の子にも合併症は起こります。髄膜炎は強い頭痛、嘔吐などの症状で入院が必要となることもあり、50人に1人の割合で合併するといわれています。難聴は約1,000人に1人の割合で合併し、一生治らない重度の難聴となります。年間700人くらいが難聴になり聴力を失っていると考えられます。また毎年約30人が脳炎になり、障害を残したり、死亡しています。
おたふくかぜには多くの合併症があります。髄膜炎、脳炎、膵炎、難聴などがあり、その他男性は睾丸炎、女性は卵巣炎を合併することもあります。よく女の子だからおたふくにかかってもいいといわれる方がみえますが、女の子にも合併症は起こります。髄膜炎は強い頭痛、嘔吐などの症状で入院が必要となることもあり、50人に1人の割合で合併するといわれています。難聴は約1,000人に1人の割合で合併し、一生治らない重度の難聴となります。年間700人くらいが難聴になり聴力を失っていると考えられます。また毎年約30人が脳炎になり、障害を残したり、死亡しています。
おたふくかぜにかかる子が増えれば、合併症に苦しむ子も当然増えます。おたふくかぜは症状がでる1週間ほど前からウイルスをまき散らしているので、症状がでてから休んでもすでに周りの子にうつしています。このため一旦はやりだすと流行がとまりません。流行を抑えるためには少しでも多くのお子様がワクチンを接種して予防するしかないのです。抗体をしっかりつけて、予防するためには1歳で1回目、2回目の接種時期はこの時期がいいというのは難しいのですが、早くて1回目接種の3~5年後、遅くても小学校低学年の頃に2回目を接種したほうがいいと思います。またご両親がうつったというお話もよくききます。お父様、お母様も、これまでおたふくをやってない、予防接種もうってないという方はワクチン接種をおすすめします。
スタッフによるコラム【子どもの食環境について】
毎日の食事のメニューを考えるのは大変ですよね。今日は何にしようか、お子さまや家族を思って用意された料理。家族そろって食べられると一番いいですが、子どもが大きくなるにつれ、家族が一緒にいられる時間は少なくなります。また家庭環境などから、難しい時もあるかもしれませんが、本来、皆で食べることで、美味しい、楽しい感情がわきます。しかし独りで食べる「孤食」や、一緒に食べてもスマホやテレビに気をとられて、会話もなく、食べることが「作業」なっている家庭もあるのではないでしょうか。親の心が子どもの方を向いていなかったり、家族の心が食事以外のものにいっていたら、お子さまにとって、食べることとはお腹をいっぱいにする以外にどんな感情がわくでしょう。
お子さまの自己肯定感を育てよう
自己肯定感とは、「自分は生きる価値がある、誰かに必要とされている」幸せに生きていくうえで必要不可欠な、前向きな感情です。これは、生まれてから6歳までの間に土台が形成されると言われています。この幼少期のあいだは、特に親の接し方が重要になります。子どもは食卓で家族との関わりを通して、出された食事を美味しく食べ、満足感を得たとき、自分は「愛されている!」という実感を持ち、自己肯定感を高めると言います。
食べることを生活の基本に
幼いころに覚えた味覚や食習慣が、その後の生活に大きな影響を与えると言われています。親はその責任の重大さをしっかりと認識し、食べることを基本にしていくことで、お子さまの心身ともに健やかな成長につながっていくと思います。忙しい毎日ですが、せめて食事をする間だけでも、一緒に食卓を囲み、まっすぐ子どもに心を向けることが大切です。