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おひさま 第92号~ 就学に向けての相談 / 子どもの歯を守るためにできること ~



かさい先生のお話【就学に向けての相談】

「発達とこころの外来」は新学期から年長になるお子さんの、就学に向けての準備が始まり5月から9月頃まで大変忙しいシーズンになってきます。就学に向けて学校のクラスはどうしたらよいのか相談を受けることが多くなり、最終的に年長さんの10月頃には就学先が決定していくはこびとなります。
学校のシステムとして、まず一般的な通常学級、そして支援の枠組みは通級指導教室(通常学級に在籍しながら週に1-2回程度の別教室での指導)、特別支援学級(情緒学級、知的学級があり少人数のクラスに普段在籍し一部の教科で通常学級で授業を受ける交流学級もあり)となります。基本的に発達特性を持っているお子さんは、集団が苦手なことが多いため、みんなと合わせて授業を受けることは苦手であるという認識は持っておいて欲しいと思います。したがって、現行の通常学級は苦手な環境下で勉強を強いられていると言うことです。塾で言うと予備校のような大勢で一斉に授業をする形態よりも、少人数の塾や家庭教師のような形態のほうが取り組みやすいお子さんであると説明しています。つまり、みんなに合わせてそろって勉強するより、刺激の少ない集中しやすい環境で、自分のペースで学習していく方が合っているお子さんです。じゃあ、現状の支援学級の形態が発達特性を持ったお子さんすべてに合っているかというと、デメリットもあると考えています。発達特性を持ったお子さんにも、おとなしいお子さんや活発なお子さんも見えます。そのため支援学級が在籍するメンバーによっては騒がしい環境になってしまい、静かな環境を望むお子さんが余計に落ちつかなくなってしまったと言うことも見られます。

また、外来で多くのお子さんを見ていますが、支援を考えているのであれば始めから利用した方が比較的スムーズに学校生活を送っているように感じます。一般的に小学校3,4年生くらいで不適応さが目立ってくるお子さんが多く、途中からの支援の利用は、勉強に対するモチベーションが低下していることが多く、勉強以前のやる気の面からの関わりが必要でマイナスからの出発になります。また支援を受けることは、年齢も相まって本人の拒否感が強くなりがちです。お子さんが支援を拒んで、その際親御さんのエネルギーがかなり必要となってくることが多いと感じます。
自身、最も大切に思っていることは、いかに楽しく学校に行ってもらえる環境を調整していくかが大切だと思います。合わない環境で不登校になり余計に難しさが増すケースも多々あります。最終的には家庭や園でのご様子、教育的また医学的な意見などを含め、ご家族で検討していく必要があります。

スタッフコラム【子どもの歯を守るためにできること】

 新学期をむかえ、お子さまが心身共に楽しく生活できるよう、今回は歯のお話しをしたいと思います。歯の調子が悪いと生活するにおいて何事も楽しめませんよね?歯と体は密接なかかわりがあり、健康はお口からとはよく言われています。今回は虫歯になりやすい原因と、予防のためにできることをお伝えします。

虫歯になりやすい原因には大きく分けて3つ

親や祖父母から子に感染する
赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいませんが、両親や祖父母など一緒に食事する際に自分が使用した箸やスプーンで食べさせることにより唾液から感染します。離乳食が始まって2歳半くらいの間が最も感染しやすい時期と言われ、その間に感染が少なければ、その後も虫歯になりにくいと言われています。
食事を与えるとき口移しなどはなるべくしないようにし、周りの人も虫歯治療など口内の環境を良くしたいものです。

歯磨きがじょうずにできていない
お子さんが一人磨きできるようになっても磨き残しがあるものです。小学校の中学年になるまでは寝る前に膝の上で仕上げ磨きをしてあげてください。習慣づけると少しの変化でも気付くことができます。歯ブラシだけでは汚れを取りにくいので、お子さんの年齢に応じてフロスなどを使いましょう。虫歯のない歯は、お子さんにとって大切に育てられたという自己肯定感も高くなります。

おやつの時間が決まっていない
砂糖などの糖質は多くのお菓子に入っています。この糖質を一度にたくさん与えること、時間関係なくだらだら与えることが虫歯のリスクを高くすると言われています。歯にくっつくような飴、キャラメル、チョコレートなどはさらにリスクが高くなります。おやつの種類や与える時間は気を付けたいものです。
岐阜市では10ヶ月児、1歳6ヶ月児、3歳児に歯科健診を行っています。虫歯がないか、歯並びやかみ合わせなども診てもらえます。
また歯の質を強くしてくれるフッ化物塗布が効果的で、4~5か月に1回を目安に行うとよいでしょう。市では未就学児は毎月無料で実施しています。